FARの勉強時間とおすすめ勉強法を現役USCPAが徹底解説。

FARの勉強時間と勉強法
相談者のサル

USCPAの勉強を始めたけど、FARはどれくらいで受かるかな?

お絵描き会計士aki

USCPA受験生が受ける最初の科目だもんね。勉強時間やおすすめ勉強法を解説するよ。

USCPA受験生の大半が最初に受けるFAR。

ここでつまづくか、リズムに乗ることができるかでUSCPAに合格できるか大きく変わってきます。

この記事ではFAR勉強当時の私のスペック、勉強時間、おすすめ勉強法について、現役USCPAである私が自分の反省点なども踏まえながら解説していきます。

ちなみに私はアビタスで合格しましたが、どの予備校だろうと攻略のコツは変わりません。

FARの突破を目指すUSCPA受験生の参考になればうれしいです。

FAR勉強開始時のスペック

会計や英語レベルによって勉強時間が大きく変わるのがUSCPA試験の特徴です。

なので、まずはこの記事を書いている筆者のスペックを紹介します。

勉強開始時のスペック
  • 社会人歴:7年目
  • 経歴:管理会計5年、ファイナンス1年
  • 会計資格:簿記2級、建設業経理士2級
  • 英語力:TOEIC700点程度
  • 平均残業40時間/月
  • 子ども2人(3歳、2歳)

簿記2級は持ってました。

会計については管理会計などの経験はありますが、財務会計の経験はなし。

英語レベルも苦手意識があり、FARの問題を読むのもやっとという感じでおそるおそる勉強を開始しました。

FARの勉強時間

結果、350時間勉強でスコアは87点でした。

FARの点数

勉強開始直後に運よく連結決算チームに異動となったため、勉強時間の短縮につながりました。

これがなければ正直+100時間の450時間は必要だったかなと。

ホントにタイミングが良かった!

FARについては実務で決算をしている人には非常に有利な科目。そう実感しました。

また簿記2級を持っているのも時間短縮につながっていると思います。

簿記2級もなかったら、まちがいなく500時間はかかっていました。

FARについては計算ができれば受かるため、そこまで英語力の影響はありませんでした。

以下、会計レベル別のざっくり勉強時間目安です。

会計レベル別のfar勉強時間
会計レベル別 FAR勉強時間
  • 財務会計経験2年+簿記2級あり
    350時間〜
  • 財務会計経験なし+簿記2級あり 
    450時間〜
  • 財務会計経験なし+簿記2級なし
    500時間〜

FARのおすすめ勉強法

FARのおすすめ勉強法

FARの勉強法および攻略のコツは以下5つです。

自分がやって良かったこと、反省点などをふまえてまとめました。

  1. 勉強習慣をつける
  2. 単位取得、講義視聴に時間をかけない
  3. 公会計の完成度を上げる
  4. 財務会計の基本問題を落とさない
  5. MCを解きまくる

それぞれ順番に解説します。

①勉強習慣をつける

USCPA受験生は社会人の方が多いと思うので残業、飲み会、プライベートなど、勉強できない理由はたくさんあると思います。

私は勉強習慣ができてからは平日で2時間、土日で10時間と1週間で20時間をUSCPAの勉強に充てていました。

ただ、この週20時間という勉強のリズムを作るのがFAR合格の最初の関門なんです!

勉強習慣をつけるコツは、スキマ時間を活用すること。

席に座って2時間勉強するのって結構しんどくないですか?

例えば

  • 通勤で1時間(30分×2)
  • 夕飯後30分
  • 寝る前に30分

これも同じ2時間です。

もっと細かく分けてもいい。5分だけでもいい。

「勉強し始めるハードルを徹底的に下げる

これが勉強習慣確立のコツです。

そして人間って5分勉強し始めると30分くらいは意外と勉強できちゃうもんです。

スキマ時間を活用して、まずは勉強を習慣化することがFAR合格のカギです。

②単位取得、講義視聴に時間をかけない

USCPA勉強当初にやりがちなのですが、単位取得や講義視聴で満足してしまうパターン。

FARは4科目の中でも一番範囲が広いです。

前にやったことはすぐに忘れます。

試験範囲をぐるぐる回して、いかにたくさんの問題を解くことができるかが大事なんです。

そのためには単位取得や講義に時間をかけている場合ではないんです。

私は単位は取れればいいと思っていたので、単位試験は問題集の答えを見ながら解いてました笑

単位取得よりも次のチャプターへどんどん進みましょう!

続いて講義についてですが、はっきり言います。

「講義を視聴しただけではMCは解けるようになりません!」

なぜなら

  • どの切り口でどういう聞き方をしてくるのか
  • どういう選択肢が設定されているのか
  • どのレベルまで理解していれば解けるのか

これらは問題を解かないと分からないからです。

問題を解いて、まちがえた。

ここではじめて、どうすれば正解することができたのか?という視点で勉強ができるんです。

講義を漫然と聞いているだけではこの視点は得られません。

早めに敵(問題)を知り、その上でテキストや講義に戻って武器を身につける。

このやり方が圧倒的に効率がいいです。

「講義視聴に時間をかけない」というのはこのような理由からです。

講義は普通に視聴すると、それだけで数十時間取られてしまいます。

可能であれば講義は見ないで、自分でテキストをガンガン読み進めて早々にMC演習へ移ることをおすすめします。

どうしても講義を見るときは1.5倍速で見ましょう。

講義視聴に時間をかけすぎたというのは、私の反省からでもあります。

これがなければもっと勉強時間を節約できたと考えます。

③公会計の完成度を上げる

FARの出題の20%が公会計。

FAR突破にはこの公会計を極めることが不可欠です。

なぜか?

それは以下2つの理由からです。

  • MCで非常によく出る
  • MC解答時間の短縮につながる

TBSでは公会計は出ないので、MCからの出題です。

ざっくり本番のMCの40%程度は公会計が出てくると考えてください。

MCでの公会計出題率

FAR配点=MC50%+TBS50%
MC50%×公会計比率40%=FAR公会計比率20%

けっこう多いでしょ?

私が受験したときも「どんだけ公会計出るの?」という感じでした。

もう一つの理由ですが、公会計を極めると試験時間に余裕が持てます。

なぜか?

公会計は完全な暗記科目なので瞬時に答えがわかるんですね。

解答に悩む必要がないため、公会計で時間を稼ぐことができます。

稼いだ時間は計算問題に回して、計算ミスを減らす。

FAR試験本番の勝利の方程式です。

USCPAの試験は4時間ですが、FARが一番時間が足りない。

それは計算問題に時間がかかるからなんです。

この計算問題の時間を稼ぐ術としての公会計。

「公会計を制するものがFARを制する」

といって過言ではないでしょう。

ぶっちゃけ公会計の勉強はつまらなく、モチベが上がらないと思いますが、合格のためには割り切って取り組みましょう!

④財務会計の基本問題を落とさない

FARは範囲が広いです。難しい論点も含まれています。

例えば以下です。

  • デリバティブ、ヘッジ会計
  • 税効果会計
  • CF計算書
  • 連結、在外子会社の換算

実務でやっていない限り、これら論点はみんなニガテだと思います。

FAR全受験者の合格率は40-50%。

2人に1人は受かっている前提です。

そして多くの受験生はこれら上級論点では点を取れない。

ではどこで差がつくのか?

それは、基本問題です。

例えば以下です。

  • 会計原則、財務諸表の構成
  • 銀行勘定調整
  • 棚卸資産の評価方法
  • 偶発事象、後発事象
  • 有形固定資産、無形資産
  • 社債発行
  • リース

上記の論点は出題のパターンが決まっています。

社債であればプレミアムやディスカウント発行

リースであればリース費用、リース負債の計算など

これら基本問題でいかに得点を重ねるかが大事。

TBSで出てくる問題も、これら基本的な論点が中心に出題されています。

なので基本問題を極めることが、TBS攻略にも直結するわけです。

アビタスであればFAR1、2、3(前半のみ)が基本問題となります。

基本を固めましょう!そうすれば合格がグッと近くなります。

⑤MCを解きまくる

FARに関してはMCをたくさん解きましょう

なぜか?

それはFARは計算問題や暗記ものなど、比較的単純な問題が多いからです。

計算問題も、暗記ものもどちらもパターンが決まっています。

知ってるか、知らないか。

「またこのパターンか。」という具合まで単純接触回数を増しましょう。

計算問題も、問題を読んだら手が反射的に動くレベルまで繰り返しやりましょう。

話が少しそれますが、私がこれまで4科目の勉強を通じて

「お、いまメチャクチャ力がついてきてるな」と実感する段階が必ずありました。

それは「毎日ランダムで20問MCを解きまくってるとき」でした。

これが一番効きました。(AUDはちょっと例外ですが)

ランダムで20問だと、試験範囲をぐるぐる回すので、どの論点も忘れにくくなリます。

そして得意な範囲、苦手な範囲も明確に見えてくるので、範囲ごとに勉強の強弱ができるようになる。

ここまでくるとゴールへ一気に手が届いてきます。


この「ランダムでMCを解きまくる」段階にいかに早く持っていくか、がFARだけでなくUSCPAの攻略の肝だと思います。

ちなみに私の進め方はこんな感じでした。

  1. 「テキスト+MCを1週」
  2. 「前からMCを1週、まちがえたらテキストで確認」
  3. 「ランダムでMC解きまくる」

ポイントは「テキスト+MCを1週」をいかに早く終わらせるか

分からない論点が出てくると、誰しもきちんと理解しようと時間をかけてしまいがちですが、そこは勇気を出して次に進みましょう。

まずは完成度20%程度でテキスト1週完了させる。

分からない論点もあとから必ずわかるようになりますから大丈夫。

FARを攻略できない人は、分からない論点につまづいて先に進めない間に、前に勉強した論点を忘れてしまう負のループに陥っている可能性が高いと思います。

「②単位取得、講義視聴に時間をかけないでも解説した通りですが、どんどんテキストを進めていきましょう!

なかなかテキストの進みが遅い方はぜひ参考にしてみてください。

以上5つが私なりのFARおすすめ勉強法でした。

何はともあれ、まずは勉強習慣の確立が第一だと思います!

社会人受験生の皆さん、勉強を続ければ必ず受かるのがUSCPAのいいところ。

皆さんの勉強応援しています! 

(DMいただければ、勉強相談も乗りますのでお気軽にお問合せください)

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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