USCPA受験生が受ける最初の科目だもんね。勉強時間やおすすめ勉強法を解説するよ。
※この記事は2024年新試験向けに更新済
USCPA受験生の大半が最初に受けるFAR。
ここでつまづくか、リズムに乗ることができるかでUSCPAに合格できるか大きく変わってきます。
この記事ではFAR勉強当時の私のスペック、勉強時間、おすすめ勉強法について、現役USCPAである私が最新2024年新試験向けに解説していきます。
ちなみに私はアビタスで合格しましたが、どの予備校だろうと攻略のコツは変わりません。
FARの突破を目指すUSCPA受験生の参考になればうれしいです。
このページの最後には、どうしてもFARの突破をしたい人に向けた紹介もあるのでぜひご覧になってください。
FAR勉強開始時のスペック
会計や英語レベルによって勉強時間が大きく変わるのがUSCPA試験の特徴です。
なので、まずはこの記事を書いている筆者のスペックを紹介します。
- 社会人歴:7年目
- 経歴:管理会計5年、ファイナンス1年
- 会計資格:簿記2級、建設業経理士2級
- 英語力:TOEIC700点程度
- 平均残業40時間/月
- 子ども2人(3歳、2歳)
簿記2級は持ってました。
会計については管理会計などの経験はありますが、財務会計の経験はなし。
英語レベルも苦手意識があり、FARの問題を読むのもやっとという感じでおそるおそる勉強を開始しました。
FARの勉強時間
結果、当時のFAR(旧試験)は350時間勉強でスコアは87点で合格しました。
ただし2024年から始まる新試験ではFARの内容が大幅に削減されています。
感覚的にはFAR新試験についてはボリュームが2/3程度。
旧FARのポイントはなんと言ってもその出題範囲の幅広さだったので、新試験を受けられる方が正直羨ましいです。
したってこれら削除された項目を考慮すると、旧試験に比べて勉強時間は50時間程度削減できるのではないかと考えます。
またFARは財務会計の実務に直結する科目のため、以下2つの有無が勉強時間に大きな影響を与えます。
- 財務会計の経験の有無
- 簿記2級の有無
ちなみに私は勉強開始した2ヶ月後に運よく財務会計に社内異動となったため、実務と並行して勉強をすることでFAR勉強時間の短縮を肌で感じました。
また簿記2級をすでに持っていたのもスムーズな理解に役立ちました。
当時英語力の不安がありましたが、FARについては計算ができれば受かるためそこまで英語力の影響はありませんでした。
これらを踏まえて以下、会計レベル別の新FAR勉強時間目安です。
- 財務会計経験あり+簿記2級あり
→(旧試験)350時間
→(新試験)300時間 - 財務会計経験なし+簿記2級あり
→(旧試験)450時間
→(新試験)400時間 - 財務会計経験なし+簿記2級なし
→(旧試験)500時間
→(新試験)450時間
新FARのおすすめ勉強法
FARの勉強法および攻略のコツは以下5つです。
自分がやって良かったこと、反省点などをふまえてまとめました。
それぞれ順番に解説します。
①勉強習慣をつける
USCPA受験生は社会人の方が多いと思うので残業、飲み会、プライベートなど、勉強できない理由はたくさんあると思います。
私は勉強習慣ができてからは平日で2時間、土日で10時間と1週間で20時間をUSCPAの勉強に充てていました。
ただ、この週20時間という勉強のリズムを作るのがFAR合格の最初の関門なんです!
勉強習慣をつけるコツは、スキマ時間を活用すること。
席に座って2時間勉強するのって結構しんどくないですか?
例えば
- 朝起きて30分
- 通勤で1時間(30分×2)
- 寝る前に30分
これも同じ2時間です。
もっと細かく分けてもいい。5分だけでもいい。
「勉強し始めるハードルを徹底的に下げる」
これが勉強習慣確立のコツです。
そして人間って5分勉強し始めると30分くらいは意外と勉強できてしまうもの。
スキマ時間を活用して、まずは勉強を習慣化することがFAR合格のカギです。
②単位取得、講義視聴に時間をかけない
USCPA勉強当初にやりがちなのですが、単位取得や講義視聴で満足してしまうパターン。
FARは4科目の中でも範囲が広いです。
前にやったことはすぐに忘れます。
試験範囲をぐるぐる回して、いかにたくさんの問題を解くことができるかが大事なんです。
そのためには単位取得や講義に時間をかけている場合ではないんです。
私は単位は取れればいいと思っていたので、単位試験は問題集の答えを見ながら解いてました笑
単位取得よりも次のチャプターへどんどん進みましょう!
続いて講義についてですが、はっきり言います。
「講義を視聴しただけではMCは解けるようになりません!」
なぜなら
- どの切り口でどういう聞き方をしてくるのか
- どういう選択肢が設定されているのか
- どのレベルまで理解していれば解けるのか
これらは問題を解かないと分からないからです。
問題を解いて、まちがえた。
ここではじめて、どうすれば正解することができたのか?という視点で勉強ができるんです。
講義を漫然と聞いているだけではこの視点は得られません。
早めに敵(問題)を知り、その上でテキストや講義に戻って武器を身につける。
このやり方が圧倒的に効率がいいです。
「講義視聴に時間をかけない」というのはこのような理由からです。
講義は普通に視聴すると、それだけで数十時間取られてしまいます。
可能であれば講義は見ないで、自分でテキストをガンガン読み進めて早々にMC演習へ移ることをおすすめします。
どうしても講義を見るときは1.5倍速で見ましょう。
講義視聴に時間をかけすぎたというのは、私の反省からでもあります。
これがなければもっと勉強時間を節約できたと考えます。
③MCを解きまくる
FARに関してはMCをたくさん解きましょう。
なぜか?
それはFARは計算問題や暗記ものなど、比較的単純な問題が多いからです。
計算問題も、暗記ものもどちらもパターンが決まっています。
知ってるか、知らないか。
「またこのパターンか。」という具合まで単純接触回数を増しましょう。
計算問題も、問題を読んだら手が反射的に動くレベルまで繰り返しやりましょう。
話が少しそれますが、私がこれまで4科目の勉強を通じて
「お、いまメチャクチャ力がついてきてるな」と実感する段階が必ずありました。
それは「毎日ランダムで20問MCを解きまくってるとき」でした。
これが一番効きました。(AUDはちょっと例外ですが)
ランダムで20問だと、試験範囲をぐるぐる回すので、どの論点も忘れにくくなリます。
そして得意な範囲、苦手な範囲も明確に見えてくるので、範囲ごとに勉強の強弱ができるようになる。
ここまでくるとゴールへ一気に手が届いてきます。
この「ランダムでMCを解きまくる」段階にいかに早く持っていくか、がFARだけでなくUSCPAの攻略の肝だと思います。
ちなみに私の進め方はこんな感じでした。
- 「テキスト+MCを1週」
- 「前からMCを1週、まちがえたらテキストで確認」
- 「ランダムでMC解きまくる」
ポイントは「テキスト+MCを1週」をいかに早く終わらせるか。
分からない論点が出てくると、誰しもきちんと理解しようと時間をかけてしまいがちですが、そこは勇気を出して次に進みましょう。
まずは完成度30%程度でテキスト1週完了させる。
分からない論点もあとから必ずわかるようになりますから大丈夫。
FARを攻略できない人は、分からない論点につまづいて先に進めない間に、前に勉強した論点を忘れてしまう負のループに陥っている可能性が高いと思います。
④差がつくのは難しい論点とTBS問題
まずは以下表を見てください。FARの旧試験と新試験のスキルレベルと配分の違いです。Blueprintからまとめました。
FAR Skill | 旧試験(a) -2023年 | 新試験(b) 2024年- | 差(b-a) |
---|---|---|---|
Evaluation【評価】 (難) | – | – | – |
Analysis【分析】 (やや難) | 25-35% | 35-45% | +10% |
Application【応用】 (やや易しい) | 50-60% | 45-55% | ▲5% |
Remembering and Understanding【記憶と理解】 (易) | 10-20% | 5-15% | ▲5% |
先ほども書きましたがFAR新試験の学習範囲のボリュームは旧試験に比べて2/3程度になっています。一方上記の表からも分かるように「Analysis【分析】(やや難)」の出題が増えます。
ここからなにが言えるか?
結論としては、新試験では難しい論点やTBSで差がつくと言えます。
なぜならUSCPA試験は相対評価だからです。
以下画像は2023年の各科目の合格率です。
2023年のFARの合格率は40%前半で推移していますね。
ちなみに2023年以前の合格率は以下のとおりです。
どの年もFARの合格率は40%代ですね。
つまりFARは10人に6人が落ちる試験ということです。
したがって、ほかの受験者が正解できる問題については当然自分も正解をした上で、さらにほかの問題でほかの受験者と差をつける必要があります。
補足:【FAR旧試験で差がついた部分】
ちなみに旧試験であれば学習範囲が異常に広かったので「基本問題を落とさない」というところでした。正直範囲が広すぎて手が回らないんですよね。なので基本問題も落としてしまう。
したがって旧試験では難しい論点やTBSであまり得点が取れなくても、基本問題を必ず正解するだけで他の受験者と差をつけることができました。
新試験は学習範囲が狭くなったので、ほかの受験者も基本問題は必ず取ってくるでしょう。
となると、差がつくのが難しい論点とTBSになるというわけです。
難しい論点とは具体的には以下です。
- 連結会計
- 税効果会計
- CF計算書
またTBSでは以下論点がよく狙われますよね。
- 銀行勘定調整
- 棚卸資産の評価方法
- 偶発事象、後発事象
- 有形固定資産、無形資産
私のTBSに対する考えは以下のとおりです。
MCで基礎を固めた上で、それぞれの論点を本質的に理解していればTBSの対策はあまり必要なく、問題形式に慣れる程度で対応できる。
「基礎」+「本質的な理解」→TBS攻略の秘訣
結局のところTBSは資料の物量が多いだけで、聞かれていることはMCの延長線上です。
なのでMCの基本問題を極めることが、TBS攻略に直結すると考えています。
MCは解けるがTBSになると急に解けなくなる人は、資料の物量に圧倒されて焦っているか、そもそも各論点の本質を理解していないのだと思います。
対策としては、前者はTBS形式に慣れる。後者はテキスト精読に立ち返るのが有効だと思います。
まずは基礎を固めましょう!基礎を固めるだけで65-70点レベルが見えてくると思います。
旧試験では基礎だけでも合格が見えましたが、新試験で75点以上を取るにはそこから先の「難しい論点+TBS」が必要になります。
FAR 直前対策+5点UPテキスト
そして、構想から半年。ついにFARテキストが完成しました!
コンセプトは「試験直前の+5点UP」
経理財務歴10年のUSCPAとして、FAR突破を本気で目指す人のお役に立てればと思って作成しました。
もちろんイラスト盛りだくさん!
以下のようなFAR受験の1ヶ月前〜2週間前くらいの方は、ぜひ手に取ってみてください!
「模試等も受験したが、まだ確実に合格できるほどの自信が持てない」
「本番まで1ヶ月を切ったが、点数が伸び悩んでいる」
「とにかく本番までにやれることは全てやっておきたい」
画像クリックから販売ページに飛べます。
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以上
FAR強時間とおすすめ勉強法でした。
何はともあれ、まずは勉強習慣の確立が第一だと思います!
社会人受験生の皆さん、勉強を続ければ必ず受かるのがUSCPAのいいところ。
皆さんの勉強応援しています!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
USCPAの勉強を始めたけど、FARはどれくらいで受かるかな?