USCPAもあと一息、最速の攻略法を伝授するよ。記事の最後には論点の無料まとめノートもあるから参考にしてね。
※この記事は2024年新試験向けに更新済
ついに最終科目「REG」です。
まずはじめにですが、FAR、BAR、AUDの3科目に合格されている方であれば、REGは大丈夫!
今までの3科目で勉強習慣や勉強法が確立されているはずです。これまでのペースで勉強を進めれば絶対受かります。
ただ、ここまできたらもう早く終わらせたいですよね?
私も当時「早く受験勉強終わらせて子どもたちと遊びたいなぁ」と思ってました。そこでREGを最速で受かるために「原則、講義視聴をしない」という作戦を立てることに。
その結果、全科目最短の勉強時間180時間※にも関わらず87点という高得点で合格することができました!
※この180時間にはNY州出願単位取得のREG勉強20時間(勉強開始初期)も含まれているため、実質は160時間程度です。
そろそろUSCPAの勉強も疲れたから、早くREGに受かりたいよ。
今回はREGに最短の勉強時間で受かるには?という点にフォーカスしていくよ。
この記事ではREG勉強当時の私のスペック、勉強時間、おすすめ勉強法について、現役USCPAである私が自分でやってよかったこと、反省点なども踏まえながら2024年新試験向けに解説していきます。
ちなみに私はアビタスで合格しましたが、どの予備校だろうと攻略のコツは変わりません。
REGの突破を目指すUSCPA受験生の参考になればうれしいです。
REG勉強開始時のスペック
会計や英語レベルによって勉強時間が大きく変わるのがUSCPA試験の特徴です。
結論としては、REGは「税務経験の有無」が勉強時間とスコアを大きく左右します。
ではこの記事を書いている筆者の当時のスペックを紹介します。
- 社会人歴:8年目
- 経歴:管理会計5年、ファイナンス1年、財務会計2年
- 会計資格:簿記2級、建設業経理士2級
- 英語力:TOEIC800点程度?
- 税務経験:子会社税金計算などの経験あり
- 平均残業40時間/月
- 子ども3人(4歳、3歳、0歳)
→家は動物園状態
税務を専門にはやっていませんでしたが、小規模子会社の税金計算や事業計画上の税金試算、税務調査対応のサポートなどを通じて、基本的な税務の考え方がすでに身についていたのが大きかったです。
REGの出題範囲は税金が80%、ビジネス法が20%と圧倒的に税金の割合が多いです。
税務の経験が多少なりともあったのはREGの大きなアドバンテージとなり、勉強時間の短縮につながりました。
一方ビジネス法については事前知識はそこまでありませんでした。
僕は税務経験がないから経験ある人がうらやましいよ
REGの勉強時間とスコア
冒頭にも書きましたが、最終的な勉強時間とスコアは180時間で87点でした。
受験時の手応えとしては「これは受かったな」というレベルで、はじめて受験時に合格の確信が持てた科目でした。
REGは暗記科目なので、問題見た瞬間に分かる、分からないがハッキリするんですよね。
AUDのように選択肢に悩んだりなどもなかったです。
レベル別 REG勉強時間目安
基本勉強時間は220時間と考えます。
この時間数は「税務経験なし」でかつ「講義視聴あり」の想定です。
先ほども説明しましたが、REGの勉強時間とスコアは「税務経験」に左右されます。
「税務経験がある場合」、「講義視聴しない場合」のそれぞれの勉強時間イメージは以下のとおりです。
- 基本(税務経験なし、講義視聴する)
→(旧試験)250時間
→(新試験)220時間 - 税務経験なし、講義視聴しない
→(旧試験)200時間
→(新試験)180時間 - 税務経験あり、講義視聴しない
→(旧試験)150時間
→(新試験)140時間
※新試験になり税金の出題範囲が4/5程度縮小されたため、旧試験に比べて勉強時間は減ると考えます
「税務経験あり=▲50h」、「講義視聴なし=▲50h」の分だけ勉強時間が減るイメージですかね。
税務の基本的な考え方は日本でもアメリカでも同じですからね。税務経験があると有利です。また、REGはBasis以外は暗記が中心。なので、講義視聴をしなくても十分勉強が進みます。この分勉強時間の削減につながると考えています。
REGのおすすめ勉強法
REGの勉強法および攻略のコツは以下4つです。
自分がやって良かったこと、反省点などをふまえてまとめました。
それぞれ順番に解説します。
①講義視聴しない
ずばり、講義を視聴せず自分でテキストを読んで勉強しましょう!ということです。
これがREG最短合格の秘訣!
通常は「講義視聴→チャプターごとにMC解く」を繰り返してテキストを1週すると思います。ただこのやり方勉強時間という観点ではかなり効率が悪いんですよね。
REGは暗記科目です。
Basisはある程度理屈で考える必要がありますが、それ以外はただの暗記です。講義とは自分だけでは理解しきれないところを理解するための補助教材です。
したがって暗記科目のREGについて講義を視聴するのは非常に非効率なんです。
REGの勉強の進め方としては、「自分でテキスト読む→チャプターごとにMCを解く」というやり方をおすすめします。もちろんテキストを読んでわからない部分は講義を視聴してください。
このやり方によって50時間程度の勉強時間を削減できると考えます!
ただBasisのところだけは理屈を理解する必要があるので、講義視聴するのはありです。
ぼくはマジメだから講義をきちんと見たくなるけど、今回はガマン!
②Basisの徹底理解
Basisを制するものが、REGを制する
Basisは資産売却時の売却損益を計算するための税務上の重要な考え方です。
新試験は旧試験に比べBasisの論点がかなり縮小されましたが、それでもBasisの問題はMC、TBSどちらでも出題されるため、Basisが理解できない=REG合格は厳しい状況に変わりありません。
しかし、Basisには理屈があるので一度理解すると逆に安定した得点源になり、REG合格が一気に近づきます。
Basisをわかりやすく教えてよ
ここではつまづきやすいBasisについて、イラストで考え方と理屈のポイントを解説します。Basisがよくわからない方、ぜひ参考にしてください。
※新試験ではBasisの論点がかなり簡便化されています
私はBasisには以下2つの特徴があると考えています。
- Basis=税務上の原価
- Basis=すでに課税済みの金額
それぞれ見ていきます。
1.Basis=税務上の原価
Basisと書くとなんだか難しく感じます、要は資産の原価(取得価格)なんです。
損益計算書を見ると利益は売上から売上原価を差し引いて算出しますよね?
税務上も同じです。資産を売却する際は売却価格(売上)からBasis(売上原価)を差し引いて売却益(利益)を算出します。
売上が同じ場合、原価が大きいほど利益は減りますよね?逆に原価が小さいほど利益は増えます。税金はこの利益に比例します。
つまり何が言いたいかというと、Basis(原価)の大きさによって税金が変化するんです。
当たり前のことを言っていますが、これがBasisの最も重要な概念だと思います。
2.Basis=すでに課税済みの金額
最後の特徴です。
この考え方はパートナーシップ持分のBasis計算で非常に役立ちます。
くどいですが、Basisは税務上の原価でしたね。例えば、個人の場合は会社から給料をもらって、税金が差し引かれた手取りをもとにいろいろな物を購入すると思います。
例えば、コツコツ貯めたお金で投資物件を$5,000で購入したとします。購入した物件のBasisは$5,000ですが、これは課税された後のお金で購入した物です。
つまりこのBasis$5,000はすでに課税済みであり、これにさらに課税すると、いわゆる2重課税となってしまうため、Basis$5,000については課税されません。
「Basis=課税済みの金額」は非常に重要な概念です。
まずは上記を頭に入れていただき、続いてパートナシップの話に移ります。
パートナシップの損益は出資者であるパートナー各個人の所得へパススルーされます。
仮にパートナーシップの利益のうち$1,000がとあるパートナーにパススルーされた場合、この$1,000についてはパートナー側ですでに課税済みです。
したがって、この課税された分についてはパートナーシップ持分はBasis+$1,000加算されます。そうしないと、将来パートナーシップ持分を売却する際に2重課税となってしまうからです。
以下、なぜ売却時に2重課税となってしまうのかの理屈ですが、以下は細かいので気になる方だけお読みください。それ以外の方は読み飛ばしてください。
- パートナーシップで稼いだ利益はパートナーに現金などで分配されない限り、パートナーシップに残る
- パートナーシップの権利であるパートナーシップ持分は分配していない利益の分だけ価値が上がる(当初のパートナーシップ持分Basisが$2,000でパートナーシップで$1,000利益を上げてそれが自分に未分配の場合、実質的なパートナーシップ持分のFMVは$3,000となる)
- その時点で仮にパートナーシップ持分を売却するとFMV$3,000で売れるが、Basisが2,000のままだと、ここでさらに売却益が$1,000発生し2重課税となる
- しかし、この$1,000についてはパススルーされすでにパートナー側で課税されているので、パートナーシップからの損益$1,000のパススルー時点で、パートナーシップ持分のBasisを$2,000→$3,000に加算する
BasisはREGの肝。ぜひこのBasisの2つの特徴を理解して、頭を整理してみてください!
③まとめノート作成
繰り返しですが、REGは暗記科目。効率よく暗記するには論点を整理したまとめノートを毎日見るのが肝心。
要は忘却曲線に負けないように単純接触回数を増やすんです。
まとめノートは自分で作るのが1番いいのですが、ただそれなりに時間がかかりますよね。
REGの3大論点は以下の通りですが、全てまとめると20-30時間はザラにかかると思います。
- 税金項目
- Basisパターン
- ビジネス・ロー
ただ、もうここまできたら早く受かりたいじゃないですか?
お気持ちわかります。なので今回はなんと特別に!
私が受験時代に使っていたまとめノート(少し改良を加えたもの)を無料公開します!
よっ!太っ腹!
以下よりご自由にダウンロードください。
(⚠️注意事項)あくまで自分用にまとめたものがベースになっており、正確性は保証できませんのでご理解の上、ご使用ください。
ただ私は実際にこのまとめノートを使って87点取れてるので、ある程度の汎用性はあると思っています。さらに今回の公開に向けてさらに10-20時間かけてパワーアップさせています。
勉強時間の短縮、頭の整理、最後の追い込みなどにご活用ください。
おわり
冒頭の繰り返しになりますが、REGまでたどり着いた皆さんであれば大丈夫!今までのペースで勉強を続ければ、必ずUSCPAに合格できます。
そして、この記事で紹介した勉強法を参考にして最速の合格を目指してください。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
REGの勉強時間とおすすめ勉強法を教えてよ。